2025年4月に九州初出店を果たしたFace Records 天神は、ONE FUKUOKA BLDG.の2階に位置する本格的なレコード専門店である。1万枚以上の中古アナログレコードを備え、試聴しながらじっくり掘れる環境が整っているのが最大の魅力だ。福岡の音楽文化を象徴するスポットとして、開店当初から音楽愛好家の間で話題となっている。
店内に一歩足を踏み入れると、ロック・ポップス・ジャズ・R&B・エレクトロニカ・ソウルなど、多彩なジャンルが丁寧に整理されている。特定のジャンルに偏ることなく「音楽全般が好きな人」が納得できる品揃えが実現されており、クラシックからアイドル音楽まで、思いがけない掘り出し物との出会いも少なくない。ロック好きには国内外の有名盤から隠れた名盤まで、ジャズ好きには希少な演奏家の録音が揃い、エレクトロニカシーンの最前線を追い求める人にも満足させる品ぞろえが自慢である。時代別・アーティスト別のコーナー展開により、目的の音楽を探しやすいのも初心者にとってありがたい工夫だ。
試聴コーナーはFace Recordsの核となる施設である。複数のヘッドフォンが用意されており、購入前に音質や雰囲気を確認できるため、初心者でも安心して選べる。ジャケットアートを眺めながら、その音に浸る時間は、本来のレコード体験そのものである。昭和のポップス盤なら、歴史的背景や当時のシーンを想像しながら聴くことで、単なる音楽以上の価値が生まれる。スピーカーの音質も良く、レコードの本来の魅力を引き出してくれる。
何より大きな強みが、経験豊富なスタッフの存在である。「この感じの音楽を探しているんだけど」という曖昧なリクエストにも親身に応じてくれ、そこから新たな音楽との出会いが生まれることが多い。アナログレコードの扱い方についての質問や、針やスリーブの相談にも乗ってくれる。コレクター向けの深い相談から、「アナログレコード、始めてみたい」という入門者の質問まで、幅広く対応してくれる姿勢が好評だ。スタッフ自身が音楽への造詣が深く、その知見から「こういう系統なら、このアルバムはいかがですか」という提案が自然な流れで出てくる。全国に展開する系列店舗から厳選されたストックが持ち込まれることもあり、他店では見つからないプレミア盤や廃盤レコードとの運命の出会いもあり得る。
天神という立地の利便性も見逃せない。大型商業施設やカフェが密集するエリアのため、天神での買い物や食事と合わせた半日プランに組み込みやすい。周辺には「Gallery La Forêt」や「福岡三越」「天神コア」といった商業施設が点在し、ショッピングの合間に立ち寄る流れも自然である。ONE FUKUOKA BLDG.内には飲食店も入居しているため、レコード探しの後にカフェで休憩することもできる。土曜日の午後は学生や音楽好きで一定の賑わいを見せるため、ゆっくり掘りたいなら平日の昼間がおすすめだ。仕事帰りの会社員が立ち寄る夕方から夜も人気があり、その時間帯は会話から生まれる音楽の話題が店内に溢れている。ONE FUKUOKA BLDG.自体も2023年にオープンした新しい商業施設なので、店内も清潔で居心地が良く、長時間の滞在でも疲れにくい環境が整っている。エレベーターで2階へ上がると、都会の喧騒から少し離れた落ち着いた空間が広がり、それもまたレコード選びに集中させてくれる。音楽好きなら、福岡滞在時に必ず立ち寄る価値がある場所である。
最寄り駅は天神南駅で、徒歩3分のアクセスとなっている。