西新商店街から南へ伸びる横丁「おもしろ21通り」の一角に、週末を中心にひっそりと灯りをともす古書店Mookがある。店名はMusic, Movie and Booksの頭文字であり、その名のとおり古書だけでなくレコードや映画、ボードゲームまでもが雑多に同居する小さな空間である。
この店を語るうえで欠かせないのが、9人のメンバーが一人二段ずつ棚を受け持つという独特の運営形態だ。それぞれの担当者が自らの興味や偏愛にもとづいて選んだ本が並ぶため、棚ごとに性格がまるで異なり、一般的な古書店とは違う「顔のある本棚」が連なっている。開店は各メンバーが店を開けられる日に委ねられており、結果として週末に開いていることが多い。
営業しているかどうかは、店先に置かれた街灯型のランプが点いているかが目印になる。ランプが灯り、小さな「開いてます」の札が出ていれば訪問の合図である。確実に立ち寄りたいなら、事前にInstagramなどで開店情報を確かめておくとよい。
地下鉄西新駅から徒歩数分。本好きが時間を忘れて棚と棚のあいだをさまよう、知る人ぞ知る隠れ家である。